お仏壇がある明るい生活
  
 お仏壇の扉をどうしておくのかをご存知ない方が多勢いらっしゃられます。普通、お仏壇の扉は、夜やすむ前に閉めて、朝開くようにすると良いでしょう。
 あるご老人が「私達人間は朝目が覚めたからといっても開き盲(アキメクラ)なんじゃ、お仏壇の扉を開いて仏様を礼拝させていただくことで、私達の心の目を開いてくださるのだ。」とおっしゃられました。まことに味わいのある言葉だと思います。
 想像してみて下さい。朝のお勤めの為に、私達がお仏壇の扉を開いたときは、必らず古くなっている花水を換えてしまいます。目についたチリやホコリは掃き清めてしまいます。そして、私達は花水を換えながら、お仏壇内を掃き清めながら仏事とは全ったく関係のないことを考えたりしてしまいます…。「今日はあの人と会う約束がある」とか、「今日は天気が良いので洗濯をすませてから……」、…等、色々と考えてしまうでしょう。実はそれが良いのです。ご老人のお言葉の裏には、毎朝お仏壇の扉を開けることによって、私達は無意識のうちに、その日その日の心構えが成され、私達の生活の中に大きなリズムが得られるのだと言っているのです…………。そしてこの様な生活を3年、5年、10年と続けて行かれた時、「お仏壇が在る明るい生活」という意味あいを少しでもご理解項ただけると思います…………。

前のページに戻る

Copyright(c)2001 narme All right reserved