法事のこころ
  
 私達日本人は、民族的な意識傾向として感謝の「すいません」という心を抱きつづけてきたといわれます。
 言い古された言葉ですが、「孝行をしたい時には親はなし」といわれます。親に限らず年長者や弱い人たちには少しでも優しくしてあげたい、と思う心は誰しも心の奥に持っている筈です。しかしながら、年若き頃は日々の生活に振り回され、やむを得ず、冷たく振舞わねばならなかったり、多くの方々の助力を犠牲にして生活しているのが現実です……。そして、精神的にも経済的にも落ち着いた頃には既に多くの方が亡くなられてしまっている…。
 法事は、私達が今日ある生活の為に多くの犠牲をはらってこられたご先祖や、お世話になった故人への「すみません」、「おかげさまで」という気持ちを省みる思いから営まれるようになったと考えられます……。

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